公園だより

公園スタッフから、日々のできごとやお花の情報などを発信しています。

富良野自然塾 東京校 出張プログラムが開催されました!

8月8日(日)、堀兼・上赤坂公園では「富良野自然塾 東京校 出張プログラム」が開催されました。

台風接近中の開催となってしまいましたが、幸いにも雨が小降りとなり、
予定通り屋外で開催することができました。
足元の悪い中ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

富良野自然塾は、「北の国から」で知られる作家、倉本聰が塾長を務め、地球や自然の
大切さを学ぶ体験型環境プログラムです。

今日は専属インストラクターのまさえさんをお迎えし、堀兼・上赤坂公園の樹林に囲まれた
園路を歩きながら、地球の歴史を学びます。

写真は、プログラムの導入部分。ヒトが何秒間息を止められるかの実験中です。
私たち人間は酸素が無いと生きられません。
そんな酸素を作り出してくれるみどりを守らなければ、自分たちが生きていけなくなる…
人間の未来を守るために、地球の環境を考えることは大切なことなんです。とまさえさん。

この後は屋外に出て、地球誕生から今日までの歴史を学びます!

地球が誕生したのは今から46億年前と言われています。

堀兼・上赤坂公園の樹林に囲まれた園路は1周約800mほど。
今日はそのうち460mを、地球の46億年の歴史に置き換えて歩いていきます。
つまり1m進むごとにで1千万年の歴史を通過することに。
なんだか1歩1歩に重みを感じます。

まさえさんの「ハッピバースデー」の歌と同時に地球が誕生。
壮大な歴史の旅がスタートします。

46億年の間に、地球上では想像できないようなドラマチックな出来事がいくつも起こります。
巨大な隕石の落下や火山の噴火、終わりの見えない猛烈な嵐…地球上の環境も数億年ごとに
大きく変化を続けます。
生命体も進化を続け、聞いたことの無いような生き物たちをまさえさんが紹介してくれます。

しかし460mのコースがゴールに近づいてもなかなか人間が出てきません。

なんとやっと人間が登場したのは、コースの最終458m地点!
なんとゴールまであと2cmの地点です!
地球の歴史における人間の歴史がいかに浅いものなのかがはっきりとわかります。
そしてそのほんの短い歴史の中で、地球が46億年かけて作り上げてきた今日の姿を
壊してしまいそうになっていることも。

最後にまさえさんから、地球の環境を考える上で大切なメッセージをもらい、地球46億年の旅は終了しました。

プログラムの後には、自然を守るために、できることから行動してみようということで、
お父さん、お母さんも一緒に、植物を育てるためのタネだんごを作成しました。
泥だんごに小松菜の種をつけてお家で育てることで、みどりや自然をもっと身近に
感じることができるかな?

猛暑や局所的な豪雨など、地球の環境の変化を感じる機会がだんだんと増えてきました。

長い歴史と数えきれないほどの奇跡が重なってできた地球で、
私たち人間がずっと暮らしていけるよう、
みんなの心の中に、まさえさんからのメッセージが残っていけばよいな…と感じました。

コナラの落とし物

堀兼・上赤坂公園ではコナラの木からどんぐりが落ちてきています。

雨風で落ちてきているのかな?と思ったのですが、
よく見るとどんぐりのついた枝先が綺麗に切られているのが分かります。

実はこれ、ハイイロチョッキリ(ゾウムシ)という虫の仕業です。

ハイイロチョッキリはどんぐりの中に卵を産み付けます。
卵を産み付けた後に、丈夫なあごを使ってどんぐりのついた枝を切り落とします。

こうすることで、樹木から分泌される卵や幼虫の成長を阻害する物質の
影響を受けないようにできるとのこと。

よく考えられているんですね!

上の写真の赤いマル印のところが、卵を産み付けた跡。

ハイイロチョッキリは小さな身体で何時間もかけて枝を切り落とすんだそうです。
暑い中、がんばっているなぁ…熱中症にはならないのかしら?
と、感心するのと同時に少し心配です。

皆さんも、暑い中のスポーツやウォーキングの際は、万全の熱中症対策をしてくださいね!